秋田県教育庁主催第3回「スーパーイングリッシュ・キャンプ」に関根講師を派遣しました。


「国際人をめざす会」では、2017年9月16日、秋田県教育庁主催で開催された第3回「スーパーイングリッシュ・キャンプ」に関根純一講師を派遣し、中学3年生~高校3年生約20名に「英語落語の実演等を含んだ実践的な英語学習の方法について」というテーマで講演を行いました。

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関根講師略歴:1947年生まれ。横浜国立大学経済学部卒。日商岩井㈱(現、双日)に入社し、英国・カナダ駐在。国交省主幹の英語通訳士ガイド資格を取得し、退職後は企業研修や通訳・翻訳に従事。
高座名:関根英純(せきね えいじゅん)

以下、関根講師の出講報告です。

9月16日(土)に秋田県教育庁主催の「Super English Camp」のゲスト・スピーカーとして呼ばれ、「英語落語の実演を含む~実践的英語学習の方法~」と題して、主に英語で講演を行いました。

本キャンプは、大仙市にある八乙女交流センターで3泊4日を外国人の先生方とオール・イングリッシュで過ごし、「生きた英語」を体験することを目的としています。私の講演には、英語検定準2級以上を保有する県内の中高生19名、主催者側の先生方4名と県内教育委員会や学校に所属の外国人指導助手(ALT)4-5名の方々が参加されました。

高座の設定や備品の準備などをメールで事前にお願いしておりましたが、当日、会場に到着して、完璧な準備態勢に驚くと共に、関係者の本キャンプに注ぐ意気込みを感じました。

何よりも、第1部と第2部の講演の場所を2部屋確保され、2部の英語落語用に和室を用意されていたことです。

同じテーマで前月、横浜の梅林小学校で講演を行いましたが、前回は主に若い先生方が対象者でしたが、今回は中高生が中心でしたので、多少内容を変えると共に、第2部の私の落語英語の実演の後に、生徒さんが高座に上って小噺をするワークショップのコーナーを新たに設けました。

講演の第1部の冒頭では、前回同様、私の自己紹介を兼ねて、私の日常生活で大切にしている3つの習慣が凝縮されている英単語のGEM(宝石、大切なもの[人])を引用して英語で約10分間プレゼンしました。詳しい内容は省略しますが、GEMの総括として、私がGEMを今後も磨き続け、ライフワークにする旨を述べ、参加者の皆さんにも自分自身のGEMなるものを将来、きっと見つけて欲しいと訴えました。

最後に、私の最近のお気に入りの座右の銘であるインドのマハトマ・ガンディーの言葉を引用して、自己紹介を終了しました。

続いて、「英語の実践的学習法」について、私の経験を織り交ぜながら約30分、日本語でお話をしました。結論的には、インプット学習(読む・聴く)とアウトプット学習(話す・書く)の4つの要素をバランス良く、かつ継続的に学習することが一番効果的であることを力説しました。ただ、生徒さんも英語以外の科目学習でも忙しいでしょうから、4つの要素について私が示す具体例のうち、どれでも気に入った方法を先ず導入してみることをお薦めしました。

「実践的英会話」では、言いたい結論を最初に伝え、その理由や背景は後付けにすることが大切です。会話ではHow(どのように話す)よりもWhat(何を話す)が重要であり、このことは日本語会話やメール交信でも同様であると指摘しました。

「英文法」については、多くの学習者が経験しているように、英語が嫌いになる一大要因です。英語嫌いになっては元も子もありませんが、他方、英語の飛躍的上達の上では重要なキーでもあります。中学・高校の教科書にある基礎的英文法をしっかり学習することの大切さを強調しました。矛盾するようですが、時には文法を無視して、思う存分「話す」勇気も必要であることも付け加えました。

「英単語」の具体的覚え方として、見たものを、発音して、聴いてみて、書いてみて、覚える、すなわち五感を駆使した覚え方を提案しました。

上記の学習法に関する質疑応答では、英検準2級以上の保有者だけあって、4-5名の生徒さんから英単語の覚え方、英語長文問題の対処法、英文日記の継続方法などについて真剣な質問が投げ掛けられました。

第1部の最後に、「英語落語を始めた動機」について、約10分間、英語でプレゼンしました。日本人はユーモアや本当の笑いが理解できない、という間違ったイメージを持つ外国人が多い。その誤解を解くには、英語落語が一番手っ取り早いことをジョークを交えながら、面白おかしく語りました。ただし、それは表向きの動機であって、本当のところは、最初に遭遇した英語落語の女性演者に魅せられ、同じ教室で稽古し、同じ高座に立ちたいという願望が真の動機でした、と落ち(本音?)を付け足しました。(多くの参加者、特に、ALTの方々から笑いを頂いた一場面でした)。

第1部が終了後、10分間の休憩時間を利用して着物に着替えました。高座の臨場感を醸し出すための演出でした。さらに、和室へ会場を移動したことにより、生徒さん達にも新たな学習意欲が甦った感がありました。

第2部の冒頭に「落語とは何か」については、英語で約15分間、以下の項目について解説をしました。

①一人で全キャラクターを演じるとはどういうことか、実際に、女性や子供のキャラクターを通じて演じました。

②「上手」と「下手」を理解してもらうため、実際の演目「つる」に登場するご隠居と八五郎の会話を例に説明しました。

③落語で使う小道具(扇子と手拭い)を用いて、箸・ナイフ(刀)・槍・マイクロフォン・杖・大杯・算盤・財布・焼き芋・スマホ・固定電話などを表現しながら、参加者に当ててもらうクイズショーを設けました。前月の横浜講演にも増して盛り上がりを見られました。

④最後の締めくくりとして、落語では観客側にも想像力を最大限に発揮することが求められため、私の英語落語の実演でも、その拙さを補うのに十分な想像力の発揮を皆さんにお願いしました。

「桃太郎」の実演では、本演目のあらすじや英単語・イディオムなどの解説書を事前配布していましたので、初めての英語落語挑戦者でも約15分間の物語を十分理解でき、楽しめたと推測します。ALTの方々は勿論、生徒さん達からも随所で相応の笑いを頂戴いたしました。

当日最後のイベントである小噺体験の「ワークショップ」では、事前に配布していた小噺6題の中から、1題ずつ、希望者の3人の生徒さんに演じてもらいました。小道具を使う小噺2題が含まれており、直前の説明にも拘わらず、上手に小道具を使いながらの見事な演技には感心しました。高座に上る前に漂う生徒さんの不安感が、発表終了後には、満足感と自信に変貌している様子を目撃して、本ワークショップの設定の意義を再認識しました。

生徒さんに続き、ALTの男性と女性の先生が飛び入りで高座に上り、ぶっつけで小噺を演じられました。生徒さんが興味津々で演技を見守り、終了後には惜しみない拍手喝采をする様子を見て、生徒の先生の信頼関係がさらに深まっているのを実感した瞬間でした。

最後に、上記の小噺の発表をされ、日本語落語と英語に強い関心を持つ生徒さんから、講演へのお礼の言葉と、ご自身が今後も英語学習に励み、できれば英語落語を聞く機会を見つけたい旨の意思表明を頂き、この日の講演を終了いたしました。

生徒・外国人指導助手の感想文はこちらから

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