秋田県教育委員会主催「スーパーイングリッシュ・キャンプ」に酒井講師を派遣しました。

8月16日、秋田県教育庁主催の「秋田スーパーイングリッシュキャンプ」に、酒井由紀子講師を派遣し、中学3年生~高校3年生 約40名を対象に「How can we become the global citizens ?」というテーマで英語での講演を行いました。

酒井講師略歴

大妻女子大文学部英文科卒。日立化成工業(株)に入社。同社退社後、Man Investment Products, Ltd. 東京事務所、(株)ドール等で勤務した後、2011年 リエゾン・デートル起業。現在、(株)リエゾン・デートル 代表取締役。

以下、酒井講師の出講報告です。

秋田スーパーイングリッシュキャンプ出前授業報告

2018816日に秋田県教育委員会主催の「秋田スーパーイングリッシュキャンプ」に国際人をめざす会から講師として出前授業のご提供に伺いました。

 

スーパーイングリッシュキャンプは815日~17日の3日間宿泊をしながら行われ、英語に関心の高い秋田県内の中学3年生と高校生(1~3年生)が希望して参加する行事です。参加資格は英検準二級以上で、基本的にキャンプ内の会話は英語で行われます。主に活動の指導を担うのは県内でALTとして働かれている外国人の先生方で日本語は一切使用しません。そこに教育委員会と県内の英語の先生が事務局として参加され、必要に応じて滞在時のルールなどを日本語でフォローを入れるという形でコミュニケーションに誤解が無いように工夫をされていらっしゃいました。今年で6年目を迎え、リピーターの生徒さんもいらっしゃるとのことでした。 

開催地が五能線のあきた白神駅に近い場所で、午前中に組まれていた出前授業に参加するには前泊が必要ということで、815日のお昼頃に東京駅を出発して現地へ向かいました。あいにくの天候で五能線が止まり振替のバスで移動をして現地に到着をしたのは夕食が始まった時間でした。お食事中の生徒の皆さんとALTの先生方に拍手で迎えていただきました。 

今回は前泊をするということもありキャンプのアクティビティの見学をさせていただくことをお願いしておりましたので、食後に早速「Various Cultures」という各ALTの先生が考えられた出身の国について学ぶプログラムを見学しました。少人数グループに1人先生がつき説明をしながら文化を学びます。内容は体育館で運動するゲームや、アメリカについてのクイズ合戦、ネイティブアメリカンの文化についてクラフトを作ってみるなど多彩でした。生徒の皆さんは和気藹々と楽しそうに活動に参加していました。30分交替で2つの内容を学べるようになっており移動も楽しそうでした。その後は入浴をして就寝となりました。 

翌日は730分から朝食で、生徒の皆さんが分担して配膳をして下さいました。食後は第二回目の「Various Cultures」で前夜とは異なる先生のチームに入ることで2日間に4人の先生の教えを受けることが出来るようになっていました。 

その後、午前10時から私の授業となりました。前日にPCの接続と利用する動画の音声チェックの確認、座席の並べ方などを確認していただいておりましたので、円滑に準備を進めることが出来ました。驚いたのはそれまで運動着で活動をしていた生徒の皆さんが授業前にわざわざ制服に着替えて下さった事です。少し改まった雰囲気に気持ちが引き締まりました。 

授業をすべて英語にて行うことを前提で今回はご依頼を頂いておりましたので、通常私が行っている出前授業の内容を見直し英語を使った表現にあった内容に刷新をして資料を作成しました。とはいえ全て英語での授業がどこまで生徒の皆さんに伝わるか少し不安があったのですが、教育委員会の先生方からは当日多少補足的に日本語を入れても良いので伝わるように説明をしてほしいとのご指示を頂きました。そこで英語での授業ではなるべくわかりやすい表現と言い換えをするように心がけ、時に日本語の補足を入れて進めました。 

資料は直感的に意味がわかりやすいように画像を多く用いて、前半は私の生い立ちから自己紹介、日本人の働く環境のグローバル化を説明するクイズ、弊社で製作している世界で働く日本人をインタビューした動画の視聴を行いました。生徒の方々へ質問をしながらの授業でしたがよく反応して下さいました。 

後半は、私が考えるグローバル人材になるために必要な能力とは何かの説明を行いました。異文化理解とは実際にはどういうことか。異なる文化を理解するだけではなく違いを受け入れる事が大切であると思うこと。日本を知り日本を伝える事については文化や伝統だけではなく、データで日本を知り他国と比較検討が出来ると良いこと。語学はまずは英語を学べば世界中の人と繋がれること。個性を持ちユニークな存在となること。日本人にありがちなシャイな性質を乗り越えること。世界にコンフォートゾーンを広げる場合に重要なラーニングゾーンのこと。チャレンジ精神が人間を成長させること等を事例と共にお話をしました。

 

最後に私からのメッセージとして以下をお伝えしました。 

「世界中に友達を作って下さい。今、インターネット等の技術で世界のどこにいても友達と瞬時に繋がりコミュニケーションをとることが出来ます。これからは皆さん一人一人が世界ビトとして国を超えて未来を作っていきます。自分の国だけを大切にするのではなく、世界を、地球全体を皆さんが様々な国の人と一緒に守りよりよい世界にして行ってほしいと思います。私も出来ることを自分なりに行っていきたいと思います」 

スーパーイングリッシュキャンプ参加者の皆様に少しでもお役に立つ内容であることを祈りつつ授業を終えました。 

授業後、帰京にあたり悪天候のため在来線が止まってしまったという知らせがあり、秋田県教育委員会の先生に白神から秋田駅まで豪雨の中お車でお送りいただきキャンプを後に致しました。先生方には滞在中とても細やかにご対応を頂きました。そしてここ数年続けての国際人をめざす会による協力に対して心からのお礼の言葉を賜りました。 

秋田県教育委員会の皆様には今回大変貴重な機会を頂き心より御礼申し上げます。 

(酒井 由紀子)

生徒感想文