足立区立弥生小学校へ藤田講師を派遣しました。

12月14日、足立区立弥生小学校へ藤田さなえ講師を派遣し、「オリンピック・パラリンピックを控えて異文化・多文化への理解と共生を考えてみよう」というテーマで小学5年生91名、及び保護者約30名に講話を行いました。

 

 

 

 

 

 

 

藤田さなえ講師略歴:聖心女子大学卒業後、(株)ダイワハウス工業に入社。 退職後英国留学し The Institute of International Education in London を卒業。 日本語教師資格を取得し、コペンハーゲン大学にて教鞭をとる。 デンマーク人教え子を養子とし、社会貢献活動を開始。 現在は、インド最下層学校の自立運営や先生のトレーニング、カリキュラム作り等のアドバイザーとして法人を起ち上げ世界で活躍中。

以下、藤田講師の出講報告です。

12月14日 足立区立弥生小学校 5年生91名・保護者(30名弱)
主催   5年生PTA
タイトル「オリンピック・パラリンピックを控えて、異文化・多文化への理解と共生を考えてみよう」
形態  45分 × 2 + 途中15分休憩 / 体育館

事前にPTAの方と
・ 児童が地理・社会の授業でどの程度世界について習っているか
・ 児童の中に外国から来た子どもがいるかどうか(どこの国か)
・ 異文化・多文化を単に「外国」として考えるのか、それとも「多様性」「共生」として考えるのか
などの打ち合わせをし、

中国語のできるお子さんがいらっしゃるということ
授業内容は5年生が理解できる範囲の
異文化・多文化 = 外国 と考えずに、多様性と共生という観点で授業を行う
多様性・多文化だがあまり掘り下げず、宗教やLGBTQなどまではコメントしない。
いろいろな国の人がいて、いろいろな生活があることを、身近な例を使って提供する。
多様性には同じ日本人同士でも考えなくてはいけないこと(例としてパラリンピックとつなげて障がいのある方に言及する)
などの方針を確認。。

当日の内容
1 45分
・ クイズ 世界の国の数
・ クイズ スライドから国名を考える  インド / 北欧
・ 外国の学校の様子 や 給食  : インド(お金持ち/貧困層) / 北欧
お正月は全世界同じ日? お正月の行事や食べ物 :
日本 / アメリカ / ドバイ / ラオス / インド / スリランカ
・ クイズ 世界の言語の数 ( たくさん話されている言語 )
・ 世界でたくさん話されている言語とあまり聞いたことのない国の言葉で「こんにちは」「ありがとう」「さようなら」を練習する
英語 / 中国語 / デンマーク語

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(15分休憩 )

2 45分
・ クイズ オリンピック・パラリンピックについて
・ パラリンピックのいくつかの競技の紹介 (バレーボール/ボッチャ/ラグビー などなど)
・ 自分と違う環境を体験してみる(多様性と共生を考えてみる)
・眼を閉じて「折り紙」をおる
・ 数人の児童の感想を聞く
・ 4~5人のグループによる話し合い
「もし自分が〇〇(例えば 英語を話す人だったら/車いすの人だったらなど)、何をしてもらったらうれしいだろうか」
・ いくつかのグループの発表
・ 4~5人のグループによる話し合い
「さっき考えた人(こと)のために小学5年生の私たちは何ができるだろうか」
・ いくつかのグループの発表
・ まとめ と 保護者へのお願い
・ もう一度いろいろな言葉であいさつの練習♬

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・   終了   ・・・・・・・・・・・・・

何かを聞いてそこから行動に移せる人は1%に満たないと聞いています。PTAの方のご希望もあり、90分授業の90%以上は子どもたち自身が考え、話し、動く時間になるようにいたしました。
当日は急に冷え込んだため体育館の床に座っている子どもたちはかなり寒く、途中でストーブをもって来るなど環境はよくありませんでしたが、活発に(寒そうでしたが)楽しそうにリアクションしてくれました。
ワークや二つの話し合いの際子どもたちの間を歩いていると、一人ひとりのいろいろな意見が聞こえ、全部のグループに発表してもらうことができなかったのが非常に残念です。
事例紹介で使用した学校や給食やお正月の祝い方や都市などの写真はこの5年以内に私自身が写したものですし、「折紙」で自分と違う状況にいる人と同じ体験をしたことで、「多様性」「共生」の言葉を子どもたちは少し現実的なものとして感じられたのではないかと思います。
漠然とした知識ではなく、実際の状況を体験したうえで
誰かの立場にたって考える「〇〇だったら何をしてもらったら嬉しいか」
自分にできることを考える「そのために5年生の自分は何ができるか」
を短い時間でしたが考えて発表したことで、世界で生きていく彼らの内に少し何かを残せたのではと思っています。
今回、保護者の方の評判が驚くほどよく、こどもだけでなく親子で体験できる授業もおもしろいのではと考えています。

生徒感想文