文京区立第八中学校の「国際理解教室」に2講師を派遣しました。

11月22日、文京区立第八中学校の「国際理解教室」に、国際人をめざす会から阿部清、河上芳明の2講師を派遣しました。阿部講師:「外国での生活」 河上講師:「異文化と多文化との共生」と言うテーマで出前授業を実施しました。以下は、各講師からの出講レポートです。いずれの講師の出前授業も先生や生徒さんたちの公表を博しました。

実施日:令和3年11月22日(月) 5校時・6校時

テーマと講師:「外国での生活」(1年生 2クラス)        講師:阿部  清

「異文化と多文化との共生」(2年生、3年生) 講師:河上芳明

経緯:1.同校の最寄り駅は千代田線千駄木駅で、団子坂の近くの歴史のある公立中学校で、生徒数は総勢130名程度の小規模の学校です。 同校の国際理解教育担当の教諭からWebサイト経由アプローチがあり、同校が11月に開催予定の「国際理解教室」に協力してほしいとの依頼がありました。 担当教諭は、コロナ禍であるが是非、対面式で実施いたいとの意向であり、夏休み前頃から担当教諭と打合せを重ねて、同行の「国際理解教室」のために、当法人とコラボして全校を挙げて実施しました。

2.同校と合意した「国際理解教室」の内容は以下のとおりです。 当会から2名の講師を派遣して、以下のテーマで出前授業を実施すること。

🔶講演Aのテーマ「外国での生活」(1年生 A, B組二クラス)

🔶講演Bのテーマ「異文化・多文化との共生」(2年生、3年生各1クラス)

コロナ感染対策のために、講師Aは1年生を23名と24名の二クラスを別々に5校時と6校時に連続して2回の出前授業を実施、講師Bも2年生(38名)と3年生(39名)を別々に連続2回実施する企画となりました。

3.講師Bについては河上講師が快諾して頂いたが、講師Aについては新しい講師を中心に交渉しましたが、もろもろの事情により都合がつかず、最終的には講師派遣委員長が引受けることになりました。

 コメント: 終了後、校長先生から感謝のご挨拶を受けました。

学校側の意向を踏まえて、国際理解教育の担当教諭と打合せを実施し当法人とコラボレーションできて、全校を挙げての「国際理解教室」に貢献できたことは評価されました。当法人には多彩な講師陣がいるので、来年も実施される場合には、是非お声を掛けて頂くようお願いしておきました。

 

阿部講師略歴: 1946年生まれ。横浜国立大学経済学部卒。1969年4月 第一銀行入行(のち第一勧業銀行、みずほ銀行)。1975年4月 西ドイツ留学派遣(マインツ大学)(2年間)。1980年10月 フランクフルト駐在事務所次席駐在員(5年半)。1991年4月 スイス第一勧業銀行副支配人(3年間)。1994年4月 帰国後、支店長、検査部検査役。2001年6月 古河不動産取締役、古河機械金属不動産本部副本部長。2007年3月 退職後、自営業(不動産管理)。2009年4月 横浜市立矢部小学校 PTA会長(2 年間)、現在、横浜市立矢部小学校 地域学校協働本部「きずな」会長。

以下、阿部講師の出講報告です。

テーマ「外国での生活」(1年生二クラス 講師:阿部 清)の出講報告書

「外国での生活」のテーマでは、副題として「外国の文化・暮らしの違いから見えてくる考え方の違いを知ろう」ということで、自分のドイツ留学も含めた3回のドイツ語圏の勤務・生活をベースに以下のような内容のお話をした。パワポの資料は、フランクフルトやドイツの写真を取り入れて関心を引くようにした。また一クラス22~3名の生徒が対象だったので、適宜、質問したり語りかけながら双方向の授業を心掛け、最後は質問の時間も十分にとった。

(序)ドイツ長期滞在より帰国時の日本の第一印象(問題提起のヒント)

[Ⅰ]「ドイツ社会について」

1.ゲルマン民族の高緯度文化(冬が半分)~気候・風土・地理的条件~

2.連邦制と強い地方自治~政治・経済体制の仕組み~

3.コミュニティ(共同体意識)~社会体制・生活の基盤~

4.都市機能(都市計画)~社会の制度~

[Ⅱ]ドイツ人個人の特性(社会・生活面)

1.権利と義務(強い自己主張)責任の問題

2.自己責任の問題

3.価値観の多様性

4.個人主義の成熟度~当然の帰結~

5.“音”に関する感覚

まず最初に、日本とドイツの関係について、特に明治以降の日本の近代化の手本がドイツ(プロイセン帝国)であったこと、例えば初代内閣総理大臣の伊藤博文が明治憲法制定のために、自ら調査団を引連れてベルリンに出かけて調査・研究したこと、森鴎外が東京帝国大学医学部を卒業してベルリンに留学したこと(同校の近くに「森鴎外記念館」があり、生徒は森鴎外のことをよく知っていた)

このように医学、軍隊、旧制高校など多くの分野で日本がドイツを手本に学んだこと。今でも医者が診断書を記載するカルテやリュックサック、ザイルなど登山用語、スキー用語のゲレンデ、ボーゲン、シュプールなどドイツ語が残っていることなどドイツと日本が緊密な関係にあったことを導入部として話をした。

また導入部の話として、地理の勉強の復習を兼ねて質問をしながら地球儀の縦の線と横の線即ち経線と緯度線について一緒に考えた。特に緯度に関係して赤道直下と緯度66.33度以北の北極圏(夏の白夜と冬の極夜)の話して、ある国の国民性を知る手掛かりとしては緯度線の重要性を理解させた。ヨーロッパの地図に日本の地図を重ねて示し、東京は北アフリカのチュニジア近辺に位置すること、一方ベルリンは北海道の北の樺太(サハリン)の北部に位置するほど、日本に比べてドイツは緯度が高いこと。ゲルマン民族の大移動によってドイツ民族が定住した高緯度な地域に1500年以上も住み続けたことは、その高緯度の気候・風土や地理的条件の影響を受けることになり、ドイツ民族の生活様式から社会生活ひいては考え方・思考までその影響を多大に受けて形成された。

日照時間が短く太陽が顔を出さない日が1ヶ月や2ヶ月も続く厳しい冬が、1年の半分も続く「ゲルマン民族の高緯度文化」に関連して、例えばドイツ名物のソーセージやザワークラウト(酢漬けのキャベツ)は狩猟民族の保存食であること、堅牢な石造りの家(ドイツの「石の文化」)に関して、農耕民族で高温多湿ゆえの「紙と木の文化」である日本のとの対比において説明した。1年の大部分を暗く閉ざされた孤独な冬を過ごすために、人々は順序良く物事に対処しなければならないこと、決して慌てず息の長い生活態度やじっくりと物事を考える習慣がつくこと。そのようなドイツ的思考によりカント、ヘーゲルなど多くの哲学者や頭の中で楽想を思案して作曲するバッハ、ベートーベンなど有名な作曲家が輩出したこと。

共同体意識が強いコミュニティ社会について、「美しい街並みは地域の財産」であるという意識、アメリカの爆撃で破壊されたドレスデンの街の復興・復活など、「必ず自分たちの街は再考してみせるというゲルマン民族の不屈の精神と自身の文明に対する誇り」を示したこと。またゲルマン教育の厳しさ、幼児教育・家庭の躾について、「子どもは共同社会の共通の財産であり、従って子供の教育・躾は共同社会全体の問題で、大人の世代の共通責任である」との基本的了解が社会全体にあること。ドイツの子供は自分の親だけでなく、見知らぬ大人からもよく叱られるが、これが子供の躾に大いに役立っていること。

ウトバーンとマイスター制度がドイツの奇跡の復興を支えたと言われるが、マイスターの社会的ステータスが高いこと、その背景に伝統的に職人を重んじるドイツの価値観があり、それはまたドイツの職業専門学校の充実につながり、大学を出ていなくてもマイスターになれば、その地域社会では尊敬されて収入面でも保証され、そのことがドイツ社会の価値観の多様性に繋がる要因にもなっていること。

ドイツ的教育の主眼は批判精神を身に着けることであり、子どもの時から「自分を主張し他人を批判できる人間になれ、自分の意見を持て、そしてそれを誤ってもいいから論理的に言い張れ」と徹底的に教え込まれること。ドイツ人は家庭・社会生活でことばを用いて徹底的に話し合い、論じ合い,語り尽くして止まないこと。「はじめに言ありき」で、ことばによって表現されたものだけを基に判断して行動すること、「沈黙は金」ではなくて「沈黙は無能」であり、日本人はNoと言えない文化であるが、ドイツではYesとNoをはっきりさせる文化である。グローバル化した世界(国際会議・国際交渉の場)では、相手に自己主張して自分の考えを伝えることが重要であることを強調した。

またドイツの厳しい自然環境の影響のもと、「規律」が重んじられること。その根底には「物事を順調に運ぶには規律が必要である」という思想がある。従って、法律を尊ぶゲルマン精神は、家庭と社会のスパルタ教育で養われることになり、その結果、「人に迷惑を掛けないこと」は、ドイツ社会では極めて大切な「倫理規範」であること。

ドイツ人は個性的で自己主張型の人間であるが、一方ルールを守る社会であり、ルールを守らなければ責任を伴うという社会である。例えばドイツのアウトバーンでは速度制限はない。自分のクルマの性能と運転技術によって自己責任で走行してOKということ。ただし、スピードの速いBMWやベンツ、ポルシェなどは3車線の一番外側の追越し車線を走ること、フォルクスワーゲンのゴルフなどゆっくり走りたい主婦や高齢者は内側の走行車線を走るというルールがあり、他人には迷惑を掛けないこと。従って、速度制限がないことが事故の増加につながる訳ではない。また一度運転免許証を取得すると永久ライセンスで、日本のように免許の書換手続きはない。免許更新で目の検査をされるまでもなく、目が悪くなればアウトバーンでの車の運転は自分の命にかかわる問題であり、他人からとやかく言われる筋合いのものでない自己責任の問題である。雪が降れば自分の家の前の道路の雪かきををするのがルールであり、それを怠って通行人が滑って怪我をすれば、その家主が自己責任を負う。街の交差点で交通事故を起こしてもお互いに口論して絶対に謝らない。「すみません」と一言いったら自らの責任を認めることになり、自己責任に伴う義務である賠償問題が出てくる。日本人はあいさつ替わりに「すみません」と連発する傾向がある。またドイツでは単一の価値観ではなく、多様な人間・多様な価値観の人間を受け入れる共生の社会である。一方日本では自分の意見・生き方より「他人がどう見るか」「他人と比較したり他人を意識」しすぎて、どうしても価値観が均一化しがちである。

最後にドイツ人の”音”に対する感覚を話した。堅牢な家は気温の調整だけではなく「防音」に役立つことから、ドイツ人はとくに“音”に対して神経質であり、夜10時以降の入浴はNGで、休日(安息日)の選択、掃除機、芝刈り機の音(騒音)はダメ。逆に日本では、例えば駅のホームや電車内での不必要と思われる案内放送が多くて耳障りな気がするが・・!

資料(阿部講師)「外国での生活」

以上

河上講師略歴: 1948年生まれ。1971年 3月 神戸大学経済学部卒。1971年 4月 大和銀行入行。ダイワ・バンク・キャピタル・マネジメント(ロンドン)社長、国際部副部長、執行役員信託財産運用部長を歴任。2001年12月 大和銀信託銀行常勤監査役。2003年 2月 シティトラスト信託銀行常務取締役運用本部長。2004年12月 シティグループ・アドバイザーズ㈱ 代表取締役社長。2005年12月 ウェスタン・アセット・マネジメント㈱ 代表取締役社長。2009年 4月~2017年3月 大阪電気通信大学 金融経済学部 アセット・マネジメント学科教授。

以下、河上講師の出講報告です。

資料(河上講師)異文化・多文化との共生

「異文化・多文化との共生」あらすじ

P1 表紙

  • 「副題」お互いを表現し、理解し、リスペクトできるか
  • 少し難しそうなテーマだが、実はとても身近でみんな避けて通れない課題

P2 異文化?多文化?共生?

  • 「異文化」というと外国、外国人とのつながりを想像するがそれだけではない
  • 表にあるように一人一人みんな違って、一卵性双生児だって「同じ」ではない
  • 皆さん多くは都心文京区育ちだが、中には地方から(外国から?)移ってきた人もいる
  • その他、男性/女性、生徒/先生・・私は73歳の関西弁のオジイサンで「異文化」そのものだが、文京区には20年、絶対皆さんより長く住んでいる。

私は・・・

  • 「異文化・多文化」を研究している専門家でもなんでもない
  • 大阪で育って大学を出て銀行に就職、関西の支店で6年、東京に来たのも中学の修学旅行ぐらい、将来は自然体でずっと関西で暮らすものと思い込んでいた
  • 28歳の時に突然ロンドンに転勤、それからは東京、ニューヨーク、大阪、(また)ロンドン、東京、ニューヨーク、東京、大阪、東京で引っ越し10回
  • 銀行を辞めて別の会社に転職、60歳で大阪の大学の先生(経済学)になって、いろんな「文化」の中でもみくちゃにされた人生→「異文化」を語る資格がある!

P3 自動車・自転車・歩行者の「思考実験」

  • 皆さんも自転車乗りの立場では自動車・歩行者に、歩行者の立場では自動車、自転車にいろいろ言いたいことがあるはず。つまり大きさ、重さ、パワー、速さ、従うルールの違う自動車、自転車、歩行者それぞれが「異文化」と思ってほしい
  • それぞれが主張し、譲り合い、お互い呼吸を測りながら同じ道路を通行しているから、まあまあうまく使いこなしている
  • みんなが好き勝手に主張して動き始めたらどうなるか?事故や渋滞で動きがとれなくなる?
  • それぞれ心の中で「このヤロー」とか思う、だけじゃなくてこれをみんなが声に出して言い争ったり掴み合うようになったらどうなる?
  • 異文化・多文化・共生の例として、いろんな乗り物、歩行者がうごめくそこら辺の道路を思い浮かべてみて欲しい
  • こういうのを「思考実験」という。ほかにもいろいろ応用できそう

この授業は「国際理解」というのがテーマになっているので、ここからは「異文化・多文化」を日本人と外国人、その交わりから生まれる多様性、グローバル化と言う方向に焦点を当てて話を進めていこうと思う

P4 先ず思いつくままに、日本人と外国人の「違い」・・考え方・習慣の多様性の実例

  • パワーポイント資料の内容に沿って、経験したり日常感じること
  • 他にもいろいろあるが、それぞれ「文化の違い」と言えるかもしれない(異文化)

P5 「多様性」・・・違いを受け入れる(1)

  • 今まで見た「違い」はどっちが正しい/間違っているというものではなさそうだ、というのは想像できる?・・・「異文化」「多様性」
  • 人間社会で言うと(遺伝子的な違いは別として)言語、民族、宗教、政治経済体制等を始め多様な「違い」「文化」の中で生きている
  • 混ざるといろいろ不自由もあるしもめごとも起こる・・・「異文化の衝突」
  • でも動物だって植物だって(人類だって)いろんなのがいたから(=多様性)そのお陰で絶滅せずに命をつないでる(結果的にいま生き残っている)。

恐竜は5千万年前に絶滅したらしい

P6 「多様性」・・・違いを受け入れる(2)

  • だんだん「異文化」「多文化」「多様性」「共生」というテーマに近づいてくる
  • 世界地図を動かしたりひっくり返して見る
  • みんなが普段見ている世界地図は日本が真ん中、アメリカの地図は(当然)アメリカが、英国の地図は英国が・・・南半球(オーストラリア)では南北さかさま?
  • みんな自分の国が真ん中だと思っている、というか確かにその方が便利ではあるけど、結果的に「見えない」ことがいっぱいある
  • なぜサウジアラビアやイランが「中東」で日本や韓国が「極東」? アメリカとロシアは案外近い?ベーリング海峡は86km、グリーンランドって?
  • 視点をずらしてみると見えないことが見えたり気付いたり
  • 北に行くほど寒い?南半球では南の方が寒い東京は北アフリカ並み?ロンドンはずっと北にあるけど・・・地球儀で遊んでみると結構楽しい

P7 多文化とグローバル化(1)

  • 20世紀後半ぐらいから、交通や通信の技術が急速に発達した
  • それまでいろんな事情で閉ざされていた国や地域が交流の輪の中に入ってきた
  • その結果「異文化」同士が触れ合う機会が増えた。ぶつかったり摩擦を起こしたりもするが、お互いの得意技を提供し合うメリットも大きい・・グローバル化が進む
  • globeを辞書で引いてみよう。gloveとは違う
  • 「日本は」「日本から」「日本と」(異文化・・インターナショナル)ではなく、国境を取り払って(国境を意識せずに)交流・協働する(多文化・・グローバル)
  • 人も会社もモノもおカネも少しでも都合のいい機会・場所を求めて出ていく 入ってくる 混ざりあう・・
  • グローバル化は誰にとっても「他人事」ではない

P8 多文化とグローバル化(2)

  • セブンイレブンはどこの会社?スターバックス?マクドナルド?・・・
  • UNIQLO製品の90%は中国、インドネシア、ヴィエトナム、バングラディッシュ、インド、トルコで作られている
  • 「吉野家」は国内1186店、海外945店(アメリカ、中国、インドネシア・・)
  • どの国でも味や品物は同じ、マクドナルドのポテト、パティ―は?KFCの秘伝のたれ?
  • スーパーマーケットに行って肉や魚や果物、野菜の原産地を見てみよう
  • カニカマは世界中で売られている。一番沢山作っている国はリトアニア、一番食べている国はフランス、作る機械は日本製が70%

P9 多文化とグローバル化(3)

  • トヨタ自動車は日本を代表する会社だけど・・・
  • 年間790万台作ってるが、そのうち日本で作ってるのは?
  • 日本全体で売れてるクルマの数は約450万台(しかない)!のにトヨタだけで790万台も作ってる?!
  • 日本で作って外国に輸出してるのは?
  • よく見るとほとんど外国で作って外国で売ってる、外国で作って日本で売ってる(輸入してる)のもありそう・・・グローバル企業のイメージ
  • 日本で作ったものを外国に輸出する、外国で作ったものを輸入するという単純な仕組みではなくなっている

P10  グローバル化する世界に生きる(1) 「異文化→多分化」「共生」って?

  • ここまで見たように「グローバル化」は、実はどんどん身近になっている。皆さんが社会人になるころには更に進んでいて、多分後戻りはできない。
  • いろんな立場で「異文化」と触れあい、生活や仕事を一緒にする・・否応なく「共生」する場面が当たり前になる・・・ここで(ようやく)今日のテーマに戻ってくる
  • では「異文化・多文化との共生」って? 相手の事を学んで、思い遣って、譲り合い、合わせていけばいいのか?
  • コミュニケーションが大切だということはわかる
  • でも「コミュニケーション」って?・・言葉や考えのキャッチボールなのだろうが・・・
  • 沢山しゃべって会話の中心になる、誰とでも親しくなれる人が「コミュニケーション上手」とは限らない
  • 自分で考える→言葉にして伝える→相手の考えを聞いて受け止め→その上でまた相手に投げかける・・違いは違いとして認めあいながら(リスペクト)共に生きていく(共生)
  • この資料の5ページに「日本人は」で書いたような「空気を読んで出過ぎず」、周りの様子を見ながらなんとなく自分の居場所を見つけて、できればあまり目立たずに、という大人たち(私も含む)に多い生き方はこれから難しくなるかもしれない

P11  グローバル化する世界に生きる(2)

語るべきこと(中身)がなければ言葉は役に立たない

  • 自分の中に興味や知識の引き出しを沢山作る・・スポーツ、芸術、仕事の専門知識、ファッション、エンタメ、グルメ+学校で今まで習った/これから習う事(言葉、歴史、地理、文学、音楽、科学・・・)
  • 自分の意見、考えを自分の言葉で組み立てて相手に伝える(表現する)力を身につける
  • 英語ができても話せない人 VS. できなくても通じ合える人(中身があれば)

(エピソード)

MLB大谷選手のコミュニケーション能力・・・ (テレビで見るだけだが)

ある大学の有名な先生とケンブリッジに行った時、先生は・・・

採用面接をした日本人の英語が素晴らしかった、実は・・・

 

P12   グローバル化する社会に生きる(3)

  • 中身が大切・・とはいうものの、伝える、聞く手段としての「言葉(外国語)」は、やはり助けてくれる
  • これからは自動翻訳や音声通訳が使えるし、と思うかもしれないが機械的な連絡だけでは「異文化・多文化との共生」は難しい・・別にペラペラしゃべれなくてもいい
  • 「英語は苦手」という人も沢山いると思うが、まだ習い始めてたった1年(2年)半、みんな大したことないので今なら頑張れば十分追いつける。読める・聞ける・話せるようになると将来楽しみが広がる。イギリスの放送局のHPでこんなのも見れる

BBC Learning English – Stories for Children / The Perfect Thing

  • 学校の勉強+インターネットやYouTube使って自分の興味のありそうなものを読んだり聴いたり、しっかり蓄えておいたらある日突然「聞ける・話せる」ようになる

異文化・多文化との混ざりあい(共生)をのびのびと楽しめる人であってほしい

 P13 (おまけ)皆さんのこれから

  • みんなそれぞれ得意・不得意を持っている(個性、多様性)
  • いまの「得意」の裏側には意外な落とし穴が、「不得意」の裏側には将来光り輝く芽があるかもしれない
  • 今のモノサシで測った得意/不得意は、これからの(長い)時間の経過と様々な「異文化」(外国とは限らない、異文化は身近なところにもある)との出会いによってどんどん変わっていく
  • もちろん、そこには温度差、摩擦、ストレスがあるし、回り道することもあるかもしれない。
  • 多様性(それぞれの個性)をしっかり受け止めることで自分が変わる機会をつかむ可能性も広がる。「異文化・多文化との共生」は化学変化で明日の自分を作るどこでもドア

respect (他動詞): ・・を敬う 尊敬する 尊重する 重んじる

respect each other’s opinion・・・お互いの意見を尊重する

以上

国際理解教室感想