第4回 国際人教養講座を開催しました。

1月25日(水)国際人をめざす会第4回国際人教養講座をオンライン開催しました。

当日は、キヤノングローバル戦略研究所/研究主幹小林慶一郎氏をお招きして、「ポストコロナの日本経済の展望」と題してご講演をいただきました。

1990年代から30年にわたり低迷が続いている日本経済の問題点をマクロ的見地から分析され、今後のあるべき対応を分かり易くお話されました。講演後、参加者から多数の感想をいただきました。その中から5名の方々の感想をご紹介させていだきます。

1.会社員Aさんの感想

小林先生の話をお伺いして非常に貴重なお話をお伺い出来たことに感謝いたします。

国が補助金や過剰な貸し付けを計画的に行っていないこと、過去の経験を活かせていない(2000年代に起こった不良債権処理の遅延による供給連鎖の劣化)ことを知り、政府に対しての不信感を頂くと共に、先生が語っていた独立財政機関の設置に対しての必要性を理解致しました。現政権の表面的な“異次元○○”ではなく、抜本的、かつ長期的にフューチャーデザインが出来るメンバーで日本の様々な政策を早急にリデザインする必要性があることがわかりました。

2.Bさんの感想

久しぶりに講義らしい講義を聴かせてもらいました。メモを取りながら講義を受けるのは何年ぶりでしょう。学生時代に戻った気分になりました。

小林教授のマクロ的見地からの日本経済の分析はマスコミ情報からは得られない貴重なものでした。金利の高低が企業の投資意欲や投資対象を決定し、ゾンビ企業存続にも影響して、日本経済の成長のkeyとなっている、ということなど、分かりやすい説明だったと思います。長期的財政を検討する中立的機関や世代間問題解決のための制度改革プロジェクトを設立するというアイデアが生かされるといいですね。選挙で選ばれる政治家に任せていたのでは、選挙民の利益代表としての行動に重点が置かれ国家100年の計を議論できずにいます。民主主義という隠れ蓑を着た衆愚政治を打破する政策を小林教授には是非これからも提言してほしいと思います。

3.Cさんの感想

最後の世代間問題が大変面白かったです。将来世代がリターンを得るプロジェクト。フューチャーデザインという50年後の将来世代になったつもりで現代の政策を振り返る議論。岩手県矢巾町の水道料金値上げ問題で議論し、50年後のことを考えると水道管の補修や水源確保を考えると値上げもやむおえないとのことで値上げ賛成との結論。財政問題、防衛問題、年金問題、少子化、教育問題など50年後のこと、次世代人になった積りで今やるべき施策は?フォーキャストでなくバックキャストで今を考える政治で在って欲しいものです。課題に対する解決策を上げられていましたが、どれも簡単では無さそうです。分かり切った解が何故失われた30年の間出来なかったのか、少子化問題で岸田首相が国民がみな納得出来る、これなら行けそうだと思う、本質的な解を示せるとは思えません。

色々考えさせて頂き有難うございました。

4.Dさんの感想

小林慶一郎氏の講演興味深く聞かせて頂きました。ありがとうございました。

未来へのデザインの描けない日本、本当に心配です。深く広く個と全体に通じ、長い時間軸の中で考えられ、行動力に長けた偉人は求めても、望むべくもないのですから代わりになるものを国として確立することが急がれます。

いろいろと感じ考える場を提供していただき感謝しています。

5.Eさんの感想

小林慶一郎先生の体系だった解りやすい問題点の指摘、並びに今後のあるべき対応には納得しました。しかしながら 先生の立場もあったのでしょう、現在の国家を動かしている政官財に対するしかるべき辛口の提言もあっても良かったのではないかと思っています。

 

以上色々とご意見・ご感想をいただき有難うございました。これからも引き続きご協力いただきますよう宜しくお願い申し上げます。

(文責 大山正弘)

[写真: CIGSホームページより抜粋]