横浜市立矢部小学校にて野瀬講師がオンライン授業を実施しました。

12月10日、横浜市立矢部小学校にて、野瀬哲郎講師によるオンライン出前授業を実施、「多文化共生(外国の文化・暮らしの違いに触れる)」というテーマで講演しました。

野瀬哲郎講師略歴: 1953年生まれ。横浜国立大学 工学部金属工学科卒。1975年 三井物産(株)に入社し、中国(北京・上海)に合計約15年、オーストラリアに4年駐在。2011年より、中国(寧波・広州)の関係会社に出向駐在を経て2016年に退職。同年、特殊金属エクセル入社、海外事業を統括し現在に至る。

以下、野瀬講師の出講報告です。

日時: 2021年12月10日 (金) 午後1時45分~2時45分

講演場所  : オンライン講座 横浜市立矢部小学校(戸塚区)

講演テーマ : 『多文化共生 (外国の文化・暮らしの違いに触れる)』

 

1.講演の様子:

新型コロナウィルスの感染は大分治まったものの、海外では変異種のオミクロン株の感染拡大で再び緊張感が高まっている中、矢部小学校の6年生3クラスとのオンライン講演を実施しました。オンラインでは生徒達の反応がわからない中、一方的な発表となりましたが、後半の質疑応答でマイクをオンにすると、生徒達の元気な声を聞くことができ、興味をもって聞いてくれていた手応えを感じました。質問も多岐に亘り、小学6年生がどんな意識なのかを知ることができて、私自身も大変勉強になりました。

 

 

 

 

 

 

 

2.講演内容:

・  テ-マであるグロ-バル社会での多文化共生は、現下のコロナウィルスの世界的な蔓延で世界中の国々が門戸を閉ざす180度も異なる状況に陥っており、タイミングの悪い時期での講演となりました。そこで今回の話は、2019年12月までのコロナウィルス蔓延以前の状況を紹介し、一時的に非グロ-バル状態にあるこの二年余りの後に来るであろう、ポストコロナの時代を皆で思い描いてみましょう、と言う形で話を進めました。

・      発表要旨は下記の4項目。

(1) グローバル社会では、文化の異なる外国人との共生は必要不可欠。

(2) 国が違えば文化の違いは当たり前

(3) 異文化を知り、それを尊重することが大切

(4) 日本は今後益々、少子高齢化が進み、単一文化に留まることでの将来はありえない

・      但し、足元では新型コロナウィルスの感染拡大がこれを阻んでいる。新型コロナウィルスは、世界中の人々の命を奪い、健康を脅かし、経済・社会・教育、そして家庭まで大混乱に陥れ、仕事のやり方、価値観、これまでの常識、しきたり、文化まで変えてしまった、本当に恐ろしいウィルスです。 このウィルスを撲滅することはとても難しく、ウィルスとは“共生”せざるを得ないとの認識。

・      一度確立した世界のグローバル化、世界中に広がったグローバルサプライチェ-ンは、後戻りすることはできない。今後どんな形に変化するか工夫が必要となる。

・      日本の少子高齢化は今後益々深刻になる。日本の人口は2011年から減少に転じて、2050年には1億人を下回る。日本の平均年齢は47.7歳(2018年)で世界第2位の高齢国。国力は人口に比例することから、今後は海外からの移民を受入れたりすることで、文化の異なる外国人との共生が必要。

・      結論として

➢ 日本の常識が世界の常識とは限らない。日本の文化が世界から異質に感じられることも多々ある。

➢ 先ずは世界を知ることが大事。多文化・異文化に目を向けよう。その為には、海外の人達との積極的な交流を図ろう。

➢ 世界のグロ-バル化と日本の少子高齢化は待ったなし、これからは多文化との共生が必須になる。

Ж 但し、既に確立されたグローバルネットワーク・グローバル社会が、今般の新型コロナウィルスの感染拡大により崩壊しつつある。今後、世界がどのような方向に向かって行くのか、先行きの見通せない難しい状況に陥っている、と結び、最後に、質問並びに自由討議の時間を設け、活発な意見交換が行われました。

3. 講演後の感想:

何はともあれコロナ禍の難しい時期に、小学校6年生とオンラインながら交流できたことは、大変に有意義でした。また、彼らから大いなるエネルギ-をもらうことができ、久しぶりに心地よい後味が残りました。また、タブレットを通じての講演の感想を頂き、内容が面白く大変ためになった、との過分な感想も頂き、今回講演を実施して本当に良かったとの思いで一杯です。

ご尽力頂いた矢部小学校の関係者の皆様に心から感謝いたします。

生徒感想文抜粋