7月17日(木)、春日部共栄中学校に関根純一講師を派遣し、「楽しい英語の学び方」と題して講演及び英語落語の実演を行いました。
関根純一講師略歴: 横浜国立大学経済学部卒、日商岩井(株)(現、双日)に入社、会社より英国ヨーク大学留学、英国・カナダ駐在ほか米国・韓国・台湾・中国等出張多数、国交省主幹の英語通訳士ガイド資格ならびに経産省主幹の中小企業診断士資格を取得し、退職後は企業研修や通訳・翻訳に従事、実践的な英語研修として英語落語を学び読売カルチャー講座でレクチャーをするなど活躍
テーマ「楽しい英語の学び方」
~春日部共栄中学校特別授業での私の提言~
《プログラム》
1.自己紹介及び過去における私の英語との関わり
- 講師自己紹介(日本語でGEMを活用して)→英語による自己紹介に変更
- 学校・会社時代と退職後の英語との関わり
2.体験的英語学習方法の比較検討(効果と限界)
①学校の英語教科書 ②学習塾通い ③NHKラジオ・テレビ英会話講座 ④ラジオ時事英語とFEN放送 ⑤映画館やテレビの洋画鑑賞 ⑥英文日記帳 ⑦留学、駐在、出張
3.英語の達人たちの学習法
①西山千氏が知る各界の英語名人とのインタビュー ②松本道弘氏 ③国弘正雄氏
4.現在でも実践している私の英語学習法
①英語による自己紹介で他者への発信 ②英書やタイム誌の講読 ③各種英語辞書の講読 ④趣味と英語で遊ぶ→イ)ゴルフ英語図書で遊ぶ ロ)パズルで英語遊び ハ)洋楽カラオケで遊ぶ ⑤英語落語・小噺の実践指導
5.自己紹介例と小噺数題を英語で実演→落語・小噺解説と小噺実演に変更
6.結びにかえて ~私の提言~
7.質疑応答




以下、関根講師の出講報告です。
7月17日に春日部共栄中学校で実施の出前授業について、以下の通り、ご報告致します。
本校は中学・高校の一貫校で、同高校は毎年、甲子園で名を馳せる野球名門校です。教頭先生の我々に対する対応ぶりからも、スポーツのみならず、文武両道を重んじた、素晴らしい校風を漂わせる学校であります。
授業は中学全学年生の約390名を対象としていましたが、用意された教室は、千名の観客をも収容できるほどの大講堂で、その景観には圧倒されるほどでした。
授業は添付のプログラムに沿って進めました。(上記、改訂プログラムご参照)
プログラムのテーマが「楽しい英語の学び方」でしたが、先ず冒頭、「テーマに反するようですが、英語学習は楽をしてマスターできるものではなく、苦労して学んだ後に、ご褒美として楽しみがやってくる」(Easy come, easy gone)と反論めいた箴言を申し上げました。
次に、自己紹介を兼ねて、主に私の趣味を簡単に英語と日本語で紹介しました。その後、私なりの過去の英語学習手段の比較検討を試み、学校教科書の丁寧な学習と時間的に余裕があれば、校外学習としてラジオ(テレビ)講座の習慣的な聴講をお勧めしました。
私の尊敬する英語レジェンド達の紹介は時間の制約上、大幅に割愛し、松本道弘先生と国弘正雄先生のお二人のみを紹介しました。松本先生については、どんな境遇にあっても、強い熱意と気迫があれば、英語はマスターできるとした上で、先生のエピソードを4つ紹介しました。国弘先生については、「只管朗読」と「只管筆写」を通じて、身体の全機能を駆使して、中学教科書を実践的に活用すれば、旅行英語は勿論、基本的な実用英語をマスターできる、と強調しました。
次に、現在でも私が継続している学習方法をいくつか紹介しました。その中で特に、英語による自己紹介で、自分の活動・意見を広く社会(外界)に発信できる楽しさ、また「趣味を英語で遊ぶ」ことで、趣味と英語を同時並行的に深化・向上できることの楽しさが、皆さんに伝わることを期待しつつお話しました。
次に、現在、英語落語・小噺をよみうり文化センターで担当していますが、時間の関係上、今回は小噺のみ4-5題を実演しました。英語落語・小噺は「日本人の笑いの文化を外国の人々に伝え、相互の意思疎通の重要な役割を担える」との信念を持って実践継続中です。
最後に、教頭先生からお借りした現在使用の中学各学年の教科書について、私が中学生に戻ったと仮定しての、私なりの教科書活用法を具体的に提案しました。生徒さん達の感想の中に、この点に関する意見がないことに鑑み、私の提案は、生徒さん達が既に、当然のように採用されているか、或いは、全くの的外れな提言だったか、不明です。
授業の休憩中と終了後に、教頭先生からいくつかのフィードバックをお聞きしました。
- 英語の自己紹介は中学生レベルでは理解が難しい、②私が採用している聴覚的方法よりも視覚的方法が中学生にはより興味・関心を引き易い、との忌憚のないご感想を頂き、今後の反省材料と致したく存じます。
最後に、教頭先生を始め、担当の先生方、生徒さん達の貴重な時間を拝借して、出前授業を履行できたことに改めて感謝申し上げます。
同校の今後益々のご躍進・ご発展を祈念して、私の報告書の締めくくりと致します。