2024年11月12日亜細亜大学武蔵野キャンパス5号館に於いて出前授業を行いました。「現代アジアの人と社会」という後期授業の一コマをゲスト講師として3年続けての貴重な機会をいただき登壇することが出来ました。
今回は「中国チベットのことを知ろう」というテーマを掲げて普段あまり接することのないチベットの今を紹介してその魅力を知ってもらうことが狙いでした。その為先ずは
私が以前チベットを訪問した時の印象をパワーポイントを使って紹介することで日本人の目で見た様々な発見や新鮮な驚きを紹介した後、チベット人のロディ-ギャツォ氏に登場してもらい自身が育った故郷であるチベットの歴史、文化を語って貰いました。聴講生はトータル14人と例年に比べて少ない人数でしたが、逆に一箇所に固まることによって話し手と聞き手の距離が近く、講義の後の質疑応答では活発に意見交換を行うことが出来ました。
特に印象に残ったのはチベット人は苗字を持たず名前だけであること。そしてチベットではお墓が無いということでした。これは昔チベット人も苗字があったのですが、同じ苗字の権力者が世襲したり貧富の差が生じるので名前だけにした経緯があり、またお墓を作らないのも人は死んだ後は鳥葬を最も理想として地中に残さず鳥の餌になって役に立つという考えで、所謂仏教の輪廻転生を信じていることに由来します。これには学生達も驚きを覚えたようです。ロディ-ギャツォ氏からは自分の生まれ故郷であるポンタ村の動画を紹介されチベットの素晴らしい自然を教えてくれました。またチベットでは今でも寿命が短いのですが、80歳を過ぎた高齢者が人々から祝福される姿(服の背中に注目)も印象的でした。当日の写真並びに学生達の感想文を添付しますので御覧ください。
最後に、今回の出前授業実現に便宜を図って頂いた亜細亜大学の三橋教授並びに木島非常勤講師に心より感謝申し上げます。木村正文