国際人をめざす会 2017年「特別フォーラム」が開催されました。

講演会写真②

4月5日(水)午後6時より日本総合研究所理事長・多摩大学学長の寺島実郎氏の講演会を主催し、250名を超える参加を得ることができました。

「激変する世界と日本」と題して、予め配布されたアップデートされ豊富で緻密な資料集に基づき、英国のEU離脱(BREXIT)と米国大統領選挙におけるトランプ当選という予想を裏切る二つのショックの話を中心に予定の時間を超えて濃厚な示唆に富むお話を頂きました。

特にEU離脱とトランプ現象に関して、シルバー・デモクラシーのパラドックスなる視点から捉えた議論は大変心に残りました。例えば、EU離脱で43歳以下の若い世代のマジョリティーが残留を選んだ背景としてエラスムス構想(EU内大学の単位相互協定を生かした

若者の他国大学への留学機会の拡大)の効果をあげて、若者の教育の重要性を指摘されました。このことは、当法人のコアな活動の重要性にも通ずる認識として大変得心が行った次第であります。

一方,日本に目を向けても急速かつ確実に高齢化が進展しており、「老人の老人による老人のための政治」というシルバー・デモクラシーの行方の危うさを改めて痛感させられました。

講演終了後の懇親会では、90名超の方々が参加して美味しいワインを飲みながら講演会の感想など意見交換することができ、また楽しく懇親を深めることができて盛大な会となりました。

大勢の方から「さすが、寺島先生、話が旨いですね。彼の語りは聴衆を飽きさせませんね」「米国一辺倒ではなく、まさに日本は自前の羅針盤を持つときでしょうね」「国道16号線沿いの団地のコンクリート・ブロックで、クレーマー以外に何もやることのない独居老人の増加など笑えないシニカルな現象の指摘にドキッとしました」等々の感想が寄せられて、講演会は素晴らしく大変盛り上がった会となったものと確信しております。

以上     理事 阿部清 記

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